問題解決に向け行われ始めた取り組みを知り滋賀で軽貨物に関わる仕事の今後を考える

近年インターネットの利用は一般的なものとなり、ウェブサイト上での買い物も当たり前のものとなりました。ネットショッピングのサービスも多様化しており、大手サイトでは注文した翌日に商品が届いたり、一部地域では当日のお届けも可能であったりと、お客様にとって買い物をより快適にできるサービスの充実が進められています。しかし、これまで以上に迅速な配送を可能にしている背景には、運送業によるサポートがあるというのはいうまでもありません。
ショッピングサイトの商品の発送は大手運送会社によって行われる場合が多いですが、最近ではショッピングサイトが提携している地域ごとの小規模な会社による発送や、大手会社から荷物を預かりお客様まで届ける試みもなされています。これまでは地域のお客様からの荷物のみを扱っていた会社も、現在はお客様の快適なネットショッピングを支える一員です。

配送における問題の一つに、受取人の不在による再配達があります。いざ荷物を届けに行っても、現地で受け取ってもらえなければ業務を完了させられないのがこれまでの課題でした。対策としてマンションや一部施設に宅配ポストが設置され不在の場合にも対応しやすくなりましたが、地域によってはポストが無かったり、荷物の飽和でポストに入らなかったりと問題の完全な解決には至らなかったと言えます。
高まるニーズに対して効率化を図るのと感染症予防の観点から、手渡しを行わない置き配が行われるようになりました。これにより、運送会社は再配達の時間を他の荷物に割けるようになって作業効率が上がり、受取人も再配達の依頼や受け取りのために家で待つ手間を減らせるので、置き杯が一般的に利用されるのは両者にとって好都合であると言えます。社会の変化に伴い、宅配便の在り方は今後も変化していくでしょう。

配送業の人手不足の要因は、新たなスタッフの獲得に苦労している事です。志望業界にも挙げられるほど注目されている業界に、なぜ多くの方が入らないのでしょうか。その原因は、運送業務の内容や配達ドライバーへのイメージにあると考えられます。例えば大型トラックでの輸送の場合、長距離の移動や積み下ろし先での荷待ちなどによる長い拘束時間は、業務の大変さを感じさせる要因の一つです。中小規模の運送会社では、人手不足により個人の請け負う軽貨物が増え、結果として時間内に業務を完了できない事が課題となっています。
ニーズの増加による人手不足は過酷な業務を招き、それらのイメージが求職者に伝わる事で人手不足が解消されにくくなるのはまさに悪循環です。滋賀でもこの問題の解決のため、作業の効率化と労働環境の更なる改善が求められています。そして何より、これからの配送業を支える皆様の力が必要といっても過言ではありません。